シアリスの効果と副作用
シアリスはバイアグラ・レビトラに続いて登場した第3のED治療薬で、アメリカのイーライリリー社によって開発されました。バイアグラとレビトラが共に即効性タイプであり、使い勝手に明確な差異がなかったのに対し、シアリスは即効性がないことが大きな欠点ですが、長時間持続するのED治療薬になっています。主成分であるタダラフィルはブロック状の構造になっており、水に溶けにくく時間をかけて人体に吸収されるという特徴を有しているため長時間効果が持続します。当然、効果が発現するまでにも数時間程度の間隔が必要になるため、どうしてもバイアグラなどに比べると即効性には劣ります。バイアグラ100mg錠が世界中で最も処方されており、バイアグラ100mg錠がED治療の標準薬といえます。
シアリスを服用すると1~2時間程度で効果が表れ始め、3時間後に効果のピークを迎えます。作用としては血管拡張効果により陰茎への血液流入をスムーズにして勃起をサポートしてくれるというもので、その結果として、顔のほてり・目の充血・鼻づまり・頭痛・動悸といった副作用が起きることがあります。これは全てのED治療薬に共通する働きですが、タダラフィルは吸収が緩やかな分副作用が起きにくいという特長があります。ただし、副作用は薬剤との相性など個人差によるところも大きいので、副作用の発生を必要以上に怖れ他のED治療薬を敬遠するのではなく、前述の即効性タイプとの使い分けのように様々な種類の薬剤を試して頂くのがお勧めです。
また、シアリスの特長の1つとして食事による効果の減退の少なさが挙げられ、メーカー発表ではおよそ800cal程度の食事なら効果に影響を与えることはないとされています。参考までに近い数値になる具体的なメニューをご紹介すると、
・牛丼アタマの大盛り(吉野家):752kcal(並盛で669kcal)
・ビッグマック(Sセット):808kcal
・リブロースステーキ300g(いきなりステーキ):789kcal
・カルボナーラ(サイゼリヤ):854kcal
・ラーメン一杯:600~700kcal(麺だけで300~500kcal)
他のED治療薬と比較すれば食事の影響を受けづらいのは確かですが、際限なく食べ放題という訳ではないのがお分かり頂けるかと思います。また、食事についてはカロリー以外に気を払うべきこともあり、例えば脂っぽいものを食べると消化器に膜ができてしまい有効成分の吸収を大きく妨げてしまいます。吸収されるスピードなども鑑みれば空腹時の服用が望ましいことは間違いないので、シアリス=食事の影響を全く受けないと過信するあまり、暴飲暴食してしまうことのないようにご注意下さい。
シアリスジェネリックの種類
・タダリス(Tadalis):アジャンタファーマ社
・タダシップ(TADACIP)、エレクタリス(Erectalis):シプラ社
・タダリフト(TADALIFT):ファイザー社
・メガリス(Megalis):マクレオーズ社
・フォーゼスト(Forzest):サン・ファーマ社
このように、海外ではいくつものメーカーがシアリスジェネリックを取り扱っています。その中でも、バイアグラの開発で名の知れたファイザー社がシアリスジェネリックを取り扱っていることに驚かれた方もいるのではないでしょうか。このことからも、ジェネリックED治療薬の流通がごく一般的、かつ高い認知度を持っているという海外の事情がうかがい知れます。用量については、シアリスにはあった5mgが存在しなかったり20mgのみであったりとメーカーによって若干の差がありますが、効き目がマイルドかつ副作用が発症しづらいタダラフィルは1日あたりの最大用量である20mgがそのまま適量となる方がほとんどですので、服用の上で問題となることは滅多にありません。