ステンドラ(stendra)とは
バイアグラやレビトラ、シアリスに比べてステンドラを知っている方は少ないと思います。ステンドラの有効成分はアバナフィルで、50mg錠、100mg錠、200mg錠の3種類が処方されています。最も即効性に優れたマイルドなED治療薬です。
ステンドラは2012年にアメリカの製薬会社VIVUSから製造販売が開始された最も新しいED治療薬で、バイアグラ・レビトラ・シアリスに次ぐ第4のED治療薬と言われています。元々アバナフィルは日本の製薬会社である田辺三菱製薬によって開発され、その後アメリカのVIVUS社に販売権を譲渡した経緯を持ちます。なぜ販売権を譲渡されたのか詳しい経緯はわかりかねますが、ED治療薬に限らず薬剤の開発には莫大な経費と時間がかかります。その為日本国内の販売網だけでは巨大なED治療薬市場に食い込むことは難しいと考えられます。そこで大きな海外マーケット展開を考え、海外製薬会社と提携をしたのかもしれませんね。
ステンドラ(アバナフィル)の効能・効果
ステンドラの適応症は勃起不全、EDです。他のED治療薬同様5-ホスホジエステラーゼ(PDE5)阻害薬に分類されます。
ステンドラの最大の特徴は効果が表れるまでの時間です。バイアグラは1時間、レビトラでも30分ほど掛かる効果発現時間ですが、ステンドラは15分から効果が現れるため、ED治療薬の中では最速です。
またステンドラの添付文章には食事による薬剤の効果減退について記載がなく、食事に関しての影響も受けにくい薬剤だと考えられます。ただし、どのED治療薬も食後に服用すると効果が減弱するので、ED治療薬はすべて空腹時に服用するよう心がけましょう。
ステンドラ(アバナフィル)の作用機序
勃起にはサイクリックGMP(cGMP)という物質が増加する必要があります。cGMPは性的刺激や興奮で大脳が興奮すると、その興奮が脊髄を通って勃起中枢と呼ばれる場所に伝わり、そこからペニスの海綿体神経に伝達され、cGMPが海綿体内に増加します。cGMPの役割は海綿体内にある筋肉を弛緩させる血管を広がる事で、大量の血液を海綿体に繰り込む役割をします。海綿体はスポンジ状の組織になって、そこにcGMPによって拡張された血管におって血液が充満することで普段は柔らかく下方に垂れ下がっているペニスも、硬く大きくなることで起ち上がった勃起という状態にさせています。
日常生活で常に勃起し続けている事は不便ですし、性行為時の射精した後は勃起状態が解消されています。その時活躍するのがPDE5です。勃起時にPDE5は血管を拡張させるcGMPを分解する働きをするので、広がった血管が収縮することで血流が戻り平常時の固さに戻ります。日常生活時にもPDE5がcGMPを分解することでペニスが勃起をすることなく生活することが出来ています。
日常生活に欠かせないPDE5ですが、この働きが強すぎるといざ性行為に勃起する時にもcGMPを分解してしまいます。cGMPが増加しないことで血管の拡張が不十分になると、海綿体に流れ込まず勃起に至らない勃起不全(ED)になってしまいます。
ステンドラの有効成分アバナフィルはEDの原因となってしまうPDE5の働きを阻害してくれます。PDE5の働きが阻害できればcGMPがしっかり働き、血管が拡張し血流が大量に流れ込むことで勃起を促すことが出来ます。またcGMPの量が少なくなっていても、相対的にPDE5が働かないことで勃起をしやすくさせることが出来ます。
ステンドラを服用したからと何もしなくても勃起させるような興奮効果や催淫効果はありません。あくまでPDE5を阻害し血管を拡張させ勃起を促す効果しかありません。その為性的刺激や興奮が無ければ勃起をすることはありませんし、効果持続時間ずっと勃起しっぱなしになるような事もありません。興奮効果や催淫効果は無いため、女性が服用しても性的興奮や感度の向上などの効果は期待できないので服用しない方が良いでしょう。
ステンドラの副作用と禁忌・併用禁忌薬
ステンドラも他のED治療薬同様に頭痛や顔のほてり、鼻づまりなどの副作用が報告されています。他に重大な副作用も報告されていないので、特に不安に思う必要はありません。
禁忌併用禁忌薬も他のED治療薬同様に考えてよいでしょう。ED治療薬は全般的にニトログリセリン製剤や硝酸塩を含有している心臓病や狭心症の治療薬との併用禁忌です。ステンドラは他にケトコナゾールやイトラコナゾールなどの坑真菌薬とHIV治療薬、一部の抗生剤も併用禁忌となっています。併用禁忌薬は一般の方では判別できない場合も多く、誤って服用した場合には命に危険が及ぶ場合もあります。ステンドラに限らずED治療薬を服用する前に必ず専門の医療機関の医師に相談しましょう。
仙台ユナイテッドクリニックではED治療薬5種類やそのジェネリック医薬品を処方しております。EDでお悩みの方は是非当院にご相談下さい。診察料や初診料などは頂いておりませんので、相談のみでも構いません。当院一同お待ちしております。