現在、一般的にED治療薬を処方してもらうには病院や専門のクリニックに行き診察を受けないと入手することは出来ません。ですが最近ではインターネットなどの個人輸入や通販サイトなどで価格が安く簡単に手に入れることができます。しかしそういったサイトの中には模造品などを取り扱う悪徳業者が少なからずいます。特にシアリスの模造品が多く出回っており、一般的な用量では5mg,10mg,20mg錠しか存在しないはずですが50mg、100mg錠といった高用量のものが出回っています。
シアリスジェネリック
シアリスジェネリックはイーライリリー株式会社の先発品の特許が切れた後につくられたもので、タダラフィルを有効成分として含有されたED治療薬です。先発品のシアリスは2003年にヨーロッパで販売が開始され、日本ではイーライリリー社とライセンス契約をした日本新薬から2007年に販売が開始されました。しかし、先に開発されたバイアグラやレビトラと比べると、即効性がないという大きな欠点があり、効果の持続時間が最長36時間と長時間続き次の日まで影響が出てしまう点や勃起力もマイルドな点が考慮されてか処方数は減ってます。
現在では、全てのED薬でジェネリック医薬品が発売されました。ジェネリックと聞くと元々販売されている新薬(先発医薬品)との効果の違いを気にされる方も良くいらっしゃいます。しかし、ジェネリック医薬品は販売までに新薬との比較試験や品質チェックの後に認められるものです。新薬と同様の有効成分で用法・用量と効果・効能が同一の物でないとジェネリックとして認められないのは、どの国でも同じです。また、効かないかもしれないと思い込んでしまう事により効果を実感できない(プラセボ効果)事もありますので、最初は高用量の薬を服用し、効果をしっかり実感していただくことが推奨されています。
シアリス100
仙台ユナイテッドクリニックでは10mg・20mg錠のシアリスを処方しております。インターネット上で「シアリス50mg・100mg」といった高用量のものが流通してます。それらは当然模造品であり、安全面や衛生的な環境や設備で製造された一般的な薬とは異なりほとんどが不衛生で劣悪な環境で製造がされており、もちろん品質管理などはおこなっていません。そういった模造品を製造する業者は低コストで製造した粗悪品を大量に販売することで利益を得ており、また成分チェックをした際、シアリスの有効成分である「タダラフィル」が含まれておらず、効果が不明なものや不純物、覚せい剤の元となる物質の「エフェドリン」などが混ざっているものがあったそうです。また国内では重大な健康被害が報告されており、シアリス50mgを服用した男性は痙攣や意識障害を起こして病院に緊急搬送されたという事件が起こっています。この男性は命に別状はありませんでしたが、場合によっては命を落としてしまう危険もありますので、シアリス50mg・100mgのようなあきらかに模造品のものは服用しないよう注意してください。
シアリスの偽物による死亡事故
海外では糖尿病薬が混入していたことから低血糖での死亡報告があったりしますが、日本でもシアリスの偽造品の服用で2例の死亡事故報告がありますので、シアリスの偽造品に関してはくれぐれもご注意ください。