プリリジー(有効成分:ダポキセチン)は2009年にジョンソン・エンド・ジョンソン(Johnson&Johnson)社の製薬部門ヤンセンファーマ(Janssen Cilag Pharmaceutica)社により製造され、2012年に商業化の権利を得たイタリアのメナリーニ(Menarini Group)社から販売されている世界初の経口早漏治療薬です。日本では2012年に厚労省の許可を得て輸入が開始されています。諸外国では欧州を中心に60ヶ国以上で認可され、多くの処方実績を持ち、その安全性・有効性が確立されています。プリリジーは性行為の1時間程前に服用することで、挿入から射精までの時間を延長させる効果を持ちます。今回はプリリジーの効果と副作用、効果時間についてお話を進めていきたいと思います。
早漏症とは
早漏症は精神的な要因などにより自らの意思で射精をコントロール出来ない男性の性機能不全のことで、英語ではPE(Premature Ejaculation)と表記されます。18歳~65歳の男性の約3割が早漏症を患っているという統計もあり、男性にとっては身近な疾患といえます。早漏症は性行為の際に射精を遅らせることができず、パートナーの欲求を満たすことが出来ないと感じたり、自分に自信が持てず、ストレスや欲求不満、精神的な苦痛を伴います。症状が深刻になる前に専門医による治療が必要です。
プリリジーの効果
早漏症の原因の一つとして、ノルアドレナリンの分泌に対し、セロトニンの分泌量の割合が減少することが挙げられます。短時間作用型のSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)に分類されるプリリジーの主成分「ダポキセチン」は脳内のセロトニンの再吸収に作用し、セロトニンの濃度を高く維持します。セロトニンは脳内の神経伝達物質で、高揚した感情や興奮状態を抑制する作用を持ちます。セロトニンが不足するとアドレナリンが過剰に分泌され、興奮状態になり、意図しない射精を引き起こします。プリリジーの服用でセロトニンの濃度が高まることによりノルアドレナリンの分泌を抑制し、過度な興奮状態が抑えられ、射精を延長させる効果に繋がります。
プリリジーの効果時間
プリリジーは服用後1時間程で効果が現れ始め、持続時間は2時間~5時間程です。性行為のタイミングに合わせて服用しましょう。射精時間の延長効果は3~4倍程で、適宜服用することでさらに射精時間の延長効果が期待できるといわれています。またプリリジーはバイアグラ、レビトラ、シアリスなどのED(勃起不全)治療薬との併用が可能です。特にバイアグラに関しては効果発現のタイミングがほぼ同じ(服用後1時間程)為、併用しやすいED治療薬といえます。
プリリジーの服用方法
一般の薬と同じように、水か白湯で服用してください。アルコール類での服用は避けてください。プリリジーの有効成分ダポキセチンはアルコールと併用すると、頭痛や吐き気などを伴う強い悪酔いのような状態になってしまうことがあります。また併せてED治療薬を服用される際も、アルコールにより効果が減退することがありますのでご注意ください。
プリリジーの副作用
副作用は全ての方に必ず起こるものではなく、体質などにより副作用が発生しやすい一部の方に低い割合で発現する場合があるというもので、それほど神経質に捉える必要はありません。主な副作用としては吐き気や下痢、頭痛、めまい、喉の渇きなどが挙げられます。副作用は薬効の消失と共に緩和され、徐々に治まっていくので、もしこのような症状が出ても心配する必要はありません。万が一日常生活に支障をきたす程の強い副作用が出たり、長期に渡って副作用が治まらない場合はかかりつけの病院などで医師の診察を受けましょう。
偽造品にご注意ください
インターネットや通販などでは早漏治療薬やED(勃起不全)治療薬と称した偽造品が流通しており、その割合は6割以上とも言われています。これらの偽造薬を服用してしまうと治療薬としての効果が全く出なかったり、本来なら起こりえない強い副作用が発現する場合があります。また偽造品には有効成分以外に不純物などが含まれている可能性があり、それらを摂取してしまうことで重篤な健康被害を被る危険性があります。早漏治療薬の服用を希望される際は必ず専門のクリニックで医師による診察を受けましょう。
当院での処方について
ユナイテッドクリニックではダポキセチンを有効成分とする早漏治療薬を含め、ED(勃起不全)治療薬、AGA(男性型脱毛症)治療薬や亜鉛、マカ、ビタミンBなどの医療用栄養補助剤を多数取り揃えております。来院されるにあたりご予約は不要ですので、ご都合のつく時間にお気軽にご来院ください。スタッフ一同心よりお待ち申し上げております。