コラム

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2021.01.30

LOH症候群とは

「男性更年期障害」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?若い頃に比べてやる気が出ない・身体ががだるい・集中力が続かずなんだかイライラする、大抵の場合はそういった症状は一時的なものですぐに回復する事が多いです。しかし、そういった状態が数週間続く場合はLOH症候群(加齢男性性腺機能低下症候群)の可能性があります。

更年期障害と聞くと一般的には女性の悩みだとイメージされる方も多く驚かれる方も多いかも知れませんが、実は男性にも更年期障害は存在します。男性の場合、症状が現れても病気という認識が薄い上、専門医の人数も少ないので、病院で検査しても異常なしと診断されることも多くあります。

症状に心当たりのある方は、日本泌尿器科学会と日本メンズヘルス医学会がまとめた、LOH症候群ガイドラインに従ってセルフチェックシート表で確認してみましょう。薬による治療はもちろん、DHEAや食事の改善や漢方の服用で症状が改善される方もいらっしゃいます。今回はLOH症候群の原因・症状・予防法・治療法についてお話しします。

LOH症候群の原因

LOH症候群とは血液中の男性ホルモン「テストステロン」が加齢・環境の変化・ストレス・運動不足等により減少することで起きる様々な不調を指した言葉です。テストステロンは男性の思春期以降急激に生産され、筋肉や骨格の成長・性欲の上昇・声変わり・体毛が生える等を促します。テストステロンの値は、20代が最も高い時期で中高年になっていくと徐々に減少していきます。40代では20代の半分、60代ではほとんど生産されなくなるといわれますが、強いストレスに晒される状態が日常的に続けば、30代の方であってもLOH症候群を発症してしまいます。

LOH症候群の症状

テストステロンは、性機能の維持・骨や筋肉の生産・脳の認知機能に影響するため、その減少によってさまざまな症状が現れます。

主な症状は、「精神症状」として、ほてり・のぼせ・冷え・動悸・不眠・頭痛・不安・うつ・イライラ、「身体症状」として筋肉量の低下・めまい・耳鳴り・呼吸困難・発汗・全身倦怠感・頻尿・精力低下・勃起不全(ED)射精障害(早漏や遅漏)・メタボリックシンドローム等があげられます。女性の場合、閉経がきっかけとなって女性ホルモンのエストロゲンが減少するため、その時期に起こる症状が更年期障害として自他共に認識されています。しかし男性の場合、男性ホルモンの分泌低下が女性に比べて緩やかに進む・低下するスピードにかなり個人差があるため、男性更年期障害という概念が認識されにくいのです。

LOH症候群の治療

LOH症候群の発症は、テストステロンの減少が主な原因です。LOH症候群には、いくつかの治療法があります。まずは病院で専門医に相談して、ご自身の症状にあった治療法を選択しましょう。

①ホルモン補充療法

血中のテストステロンの値がかなり低い場合は、筋肉注射による男性ホルモンの補充注射や外用薬であるテストステロンクリームを塗布するなどのホルモン補充療法になります。高い効果が期待できますが、副作用もあるため慎重な治療計画が必要となります。また、前立腺がんの治療中の方に補充療法は行えません。前立腺などの病気をお持ちの方や妊活中の方はホルモン補充療法を行わない場合があります。

②DHEA

仙台ユナイテッドクリニックでは、性ホルモンの前駆物質であるDHEA25mg錠の処方をしています。DHEAはデヒドロエピアンドロステロンの略称です。男性ホルモンのテストステロン、女性ホルモンのエストロゲンの元となる成分で、テストステロンは精子形成や性欲増進、筋肉形成などの男性化を促すホルモンであり、この減少を抑制することで性欲低下などを改善することができます。また性ホルモンのバランスを整えることで精力剤としての効果も期待でき、不妊治療中の男女ともに有効です。DHEAは医師でしか取り扱うことができません。日本抗加齢学会が1日25mgの摂取を推奨しています。

③漢方薬治療

血中のテストステロンの値がそこまで低くない場合は、ホルモン補充療法ではなく漢方薬を服用して治療を行います。漢方薬治療は副作用も少なく、体に負担の少ない治療法ですが、その効果は高く即効性も期待できます。

LOH症候群の予防法

テストステロンの分泌を促す・テストステロンの減少を抑えることがLOH症候群の予防につながります。

①適度な運動

適度な運動はテストステロンの分泌を促します。ウォーキングなどの有酸素運動よりも、筋トレなどの無酸素運動の方がよりテストステロンを分泌します。しかし、過度の運動はかえってテストステロンを減少させてしまうので注意が必要です。また、運動不足の人では内臓脂肪が蓄積されることが高く、それがテストステロン値を減らす原因になります。

②ストレスのコントロール

強いストレスを受け続けることはテストステロンを減少させます。社会人でストレスを溜めずに生活することはなかなか難しいと思いますし、責任感のある方などは特にストレスを溜めやすいので注意が必要です。そのような方は、仕事以外にご自身が夢中になれるような趣味や生きがいを見つけましょう。ストレスをこまめに発散することが出来ますし、趣味に没頭することで、テストステロンの分泌を促します。また、睡眠はテストステロンの分泌を維持するために極めて重要です。規則正しい生活を心がけて十分な睡眠をとることを心がけましょう。

③栄養摂取

食生活を整える事も重要です。タンパク質を食事から摂取することで、テストステロンの分泌が促されます。栄養の少ない偏った食事を続けていると男性ホルモンが低下するので、タンパク質が多く含まれる肉や魚を摂取しましょう。また、タマネギ等のネギ類もケセルチンという成分によりテストステロンが体外に排出されるのを抑えてくれる働きがあります。

サプリメントの摂取もLOH症候群の予防に効果的です。LOH症候群に対して最も効果的なサプリメントの1つが「亜鉛」と言われています。テストステロンは毎年1%~2%ほど低下しますが、亜鉛の摂取で血中のテストステロン値が維持できることが知られています。亜鉛は鰻や牡蛎などの食品に多く含まれていますが、食事のみで毎日継続して必要量の亜鉛を摂取するのは大変です。サプリメントでLOH症候群の対策をすることをお勧めします。さらに、ビタミンBを摂取することでテストステロンが低下せずに維持できることが報告されています。

また、男性ホルモンの前駆体であるDHEAの摂取も効果的です。これは体内に取り込むことで男性ホルモンであるテストステロンの素になるのでLOH症候群でない方も服用が可能です。仙台ユナイテッドクリニックではサプリメントの亜鉛やビタミンB、DHEAを取り扱っており、いずれも市販のサプリメントよりも含有量は高くLOH症候群にお悩みの方に処方しています。

記事監修

平成元年
埼玉医科大学医学部卒業
平成元年
東京医科大学付属病院
平成5年
牧田中医クリニック
平成8年
西熊谷病院
平成29年
ユナイテッドクリニック上野院院長就任
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