アボルブとは
アボルブは2001年にアメリカで販売開始され、2006年には日本でも厚生労働省に認可された薬です。日本では前立腺肥大症の治療薬としての認可になりますが、有効成分にデュタステリドというAGA(男性型脱毛症)にも効果がある成分を持つことで有名です。AGA治療薬で知られている「ザガーロ」も有効成分はデュタステリドで適応症を除いて成分から効果・効能まですべて同一です。デュタステリドは同様に脱毛を防ぐ作用を持つプロペシア(フィナステリド)よりも効果が高いとされる成分です。継続して服用することで脱毛を減らしAGAを改善に導いてくれるでしょう。
AGA(男性型脱毛症)
男性ホルモンの一つであるテストステロンと5αリダクターゼという還元酵素が結びつくことで生成される、活性型のホルモンDHT(ジヒドロテストステロン)がAGAの原因であるといわれています。DHTには毛母細胞の働きを低下させる作用があり、毛髪サイクルの乱れを引き起こしてしまいます。正常な毛髪サイクルだと「成長期・退行期・休止期」を繰り返すことで毛髪の生え変わりを滞りなく行っていますが、DHTの影響で成長期が短くなり、毛髪が細く・抜けやすいものばかりになってしまい薄毛になってしまいます。個人差はありますが、特徴として思春期以降に額の生え際や頭頂部、もしくは双方から薄くなっていく傾向にあります。
アボルブの効果・効能
アボルブはデュタステリドを主成分としますがプロペシアと同様に男性ホルモンに作用します。AGAの原因であるDHTを作り出す5αリダクターゼの働きを抑制します。5αリダクターゼにはI型とII型があり、デュタステリドは双方に作用し阻害する効果があります。
プロペシアは5αリダクターゼのII型のみを阻害する作用になるため範囲的にはデュタステリドを有効成分とするアボルブの方が効果を望めるということになります。合わせてミノキシジルが配合されたローションなどを使用すれば、より効果的です。
アボルブによる初期脱毛
初期脱毛とは、アボルブの服用を始めると乱れている毛髪サイクルを正常な働きに戻そうと作用することで、脱毛が一気に起きる作用のことです。初期脱毛はアボルブの成分デュタステリドの効果が効き始めている証拠です。不安に感じるかもしれませんが抜け落ちていく毛髪は成長期に十分な生育ができていない細く・弱いものであり、毛根の下から新しい健康な毛髪が発毛するために必要な過程になります。毛髪サイクルを正常に戻している最中であり、服用を継続することで徐々に効果を実感できるようになりますのでご安心ください。
アボルブの服用方法
アボルブは0.5㎎を1日1回服用します。食事の影響はないため自身のタイミングで服用してください。ソフトカプセルタイプの経口剤ですが稀に内容物に刺激を感じる場合がありますので噛んだり開けたりしないでください。処方されたPTP包装の状態で直射日光や高温多湿を避け保管してください。自己判断で服用停止を決めず、専門の医師にご相談ください。
アボルブの副作用
主な副作用として勃起不全や性欲減退、食欲不振などがあげられますが、いずれも発生率は低いのでそこまでお気になさらずに服用ください。副作用を心配し過ぎることで実際に副作用が発現していないのに症状が出てしまうプラセボ効果もありますので気にし過ぎには注意が必要です。また、肝機能障害や腎機能障害を患っている方、以前にデュタステリド製剤を使用しアレルギーの出た方は服用前に医師にご相談ください。また、検査などを受診される際はアボルブを使用している旨を申告してください。デュタステリドには検査の際の数値(PSA数値)を半減してしまう作用があります。
他のお薬との飲み合わせによってはアボルブの血中濃度が高くなる可能性もあり、併用禁忌として以下のものがあげられています。
・HIV(エイズ)プロテアーゼ阻害薬
・マクロライド系抗生物質のクラリスロマイシンやエリスロマイシン
・アゾール系抗真菌薬のイトラコナゾールなど
この様に専門医でないと判断できないものが多いため事前に医師へご確認下さい。
アボルブは自身だけではなく他人にも影響が及ぶ場合があります。未成年や女性の使用は禁止されており、アボルブの服用中は献血もできません。献血を通してアボルブの成分を他者が摂取してしまわないようにするためです。
ユナイテッドクリニックでのAGA治療
仙台ユナイテッドクリニックではAGA治療薬として脱毛を抑えるフィナステリド製剤、デュタステリド製剤、発毛を促すミノキシジル、それら以外にもAGA治療に有効な成分の医療用栄養補助剤など様々なお薬を取り扱っています。また、それらのAGA治療に有効な成分を内包したオリジナルカクテル療法、AGA ドクターズカクテルを処方しています。AGAにお悩みの方は是非とも一度ご来院ください。