ED(勃起不全)でお悩みの患者様であれば、ED治療薬としてもっとも有名なバイアグラを思い浮かべる方も多いと思います。
世にED治療薬が登場して長い時間がたっていますが、世界各国で処方され歴史もあるメジャーな医薬品です。
今回はバイアグラの内容と服用に関わる注意点を紹介していきたいと思います。
バイアグラとは
バイアグラは1998年に世界で初めて販売されたED治療薬で、大手製薬メーカーであるファイザー社が開発した医薬品です。
有効成分は「シルデナフィル(sidenafil)」で用量は、25mg錠、50mg錠、100mg錠があり、日本ではバイアグラ25mg錠とバイアグラ50mg錠が承認されています。
世界中で広く流通しているのはバイアグラ100mg錠です。バイアグラ100mg錠がED治療の推奨薬といえます。
併用禁忌薬について
併用禁忌薬とは、飲み合わせの相性が悪い薬剤のことを指します。
禁忌にも様々な種類があり、「薬剤の有効成分がアレルギーであることで発作やショックが起こるアレルギー禁忌」、「特定の病気に対して薬剤を使用により悪影響がある病気禁忌」、「妊婦と胎児に悪影響が起こる妊婦禁忌」などがあります。
ED治療薬はいくつか種類がありますが、治療中の病気や服薬の内容によっては、合わせて使えないケースがあるため医師の確認が必須となります。
バイアグラの併用禁忌薬と併用注意
・硝酸塩系薬剤:
硝酸塩系の薬剤(ニトログリセリンなど)とバイアグラを併用すると、血圧が急激に低下し、命にかかわる可能性があります。
・NO供与剤:
他のNO供与剤(アミルナイトライトなど)との併用は、同様に血圧低下を引き起こす可能性があります。
・アルファ遮断薬:
アルファ遮断薬との併用は、血圧低下を増強する可能性があります。
・CYP3A4阻害剤:
CYP3A4酵素を阻害する薬剤(クラリスロマイシン、ケトコナゾールなど)と併用すると、バイアグラの血中濃度が増加し、副作用のリスクが高まります。
・重症の心血管疾患:
重症の心血管疾患を有する患者は、バイアグラを使用する際に慎重である必要があります。心臓に負担をかける可能性があります。
これらは一般的な禁忌事項ですが、個々の医療状況によって異なります。バイアグラを処方された場合、医師に現在服用中の薬剤や治療中の病気に関する情報、健康状態、およびアレルギーを正確に伝えることが重要です。
バイアグラの服用方法と使い方について
バイアグラは、空腹時に水と一緒に服用してください。
服用後、約30分~1時間で効果が発現し、効果が約3時間~6時間ほど持続します。食事やアルコールの影響を非常に受けやすいバイアグラは、過度な飲酒や満腹では十分な効果が得られない場合があるため、注意してください。
クリニックでは他の種類のED治療薬を取り扱っているため、ご自身の症状に合わせて別の薬剤を試すことも検討すると良いでしょう。
医療用医薬品は医師の診察のもと処方してもらい、正しい服用方法で使うようにしましょう。